マイペースで見事逃げ切り、中央勢3頭の決着も雨で明暗
雨の佐賀記念JpnIIIとなった。佐賀競馬場は、夏のサマーチャンピオンJpnIIIの時期には突然のスコールなど雨が多いが、2月のこの時期に雨はめずらしいのではないだろうか。過去の成績を見ても、2月に行われるようになった01年以降、ずっと良または稍重で行われてきた。しかし今回は昼ごろに雨が強くなり、それでもメインレース近くにはほとんど上がったものの、馬場にハローをかけても水が浮いているのがはっきりと見えるほどの状態だった。
中央からは3頭のみの出走とはいえ、やはり実績は抜群。その3頭での決着にはなったが、雨の馬場が少なからず影響する結果となった。
ラッシュストリートとフサイチピージェイのハナ争いが注目されたが、すんなりとハナに立ったのはラッシュストリート。フサイチピージェイはややタイミングが合わない感じのスタートだったが押し上げて2番手、好スタートのロールオブザダイスは3番手に控えた。ラッシュストリートは、終始後続を2〜3馬身離し、マイペースでの逃げに持ち込んだ。
向正面でロールオブザダイスが仕掛けると、すぐ前のフサイチピージェイも先頭のラッシュストリートをとらえにかかった。ラッシュストリートの武豊騎手はその気配をすぐに感じとったか、後続に並びかけさせまいとゴーサイン。直線を向いてもなかなか差は詰まらず、フサイチピージェイがようやく半馬身まで迫ったものの、ラッシュストリートが一度もハナを譲らず逃げ切った。3〜4コーナーでやや置かれたロールオブザダイスも直線で差を詰めたものの、2着のフサイチピージェイからさらに半馬身差の3着だった。
芝・ダートに限らず、雨の馬場では「行った行ったの決着」ということがよくあるが、中央3頭のうちでは実績的にもっとも下だったラッシュストリートよる、まさにそうした見事な逃げ切り勝ちとなった。武豊騎手にとっては佐賀記念4勝目という相性の良さも味方したかもしれない。
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武豊騎手 | | |
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東京大賞典JpnIで差のない3着、さらに前走平安ステークスJpnIII制覇と、実績的に最上位で期待されたのがロールオブザダイス。しかしデータを見れば、ここまでダートの重・不良では4戦して2着が1回あるものの、あとは掲示板外という成績だった。「乾いた重い砂だと他の馬が伸びないぶん、この馬のキレが生きるんですが、軽いダートはよくないのかもしれません」と角居勝彦調教師。
地方勢は、大将格と思われた笠松のマルヨフェニックスが残念ながら登録のみで回避。最先着は、昨年の兵庫ダービー馬カラテチョップで、半馬身、半馬身という争いだった中央3頭から2馬身半差。ダートの一線級とは力の差を感じさせられた一戦でもあった。
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