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2008年9月23日(祝・火) 船橋競馬場 1800m

このコンビなら負けない、ロングスパートで人気馬を差し切る

 昨年のNARグランプリ年度代表馬で、今年は帝王賞JpnIを制したフリオーソは、今回はそれ以来3カ月ぶりの復帰戦。主戦の戸崎圭太騎手が落馬負傷で休養中でもあり、鞍上は今年5月にデビューしたばかりの川島正太郎騎手となった。川島騎手はプライドキムで水沢に遠征したクラスターカップJpnIIIで重賞初騎乗初制覇を果たすと、ディープサマーでアフター5スター賞も制し、ここまで重賞では2戦して2勝。騎乗技術以前に、類まれなる強運の持ち主だ。そのフリオーソは今回、勝負付けが済んでいるか、格下の相手ばかりで、単勝1.8倍の圧倒的1番人気となった。
 しかし勝ったのは、2番人気のボンネビルレコード。前走帝王賞で1馬身半差2着の雪辱となった。
 差のない3番手を追走したフリオーソは、4コーナーで先頭に立ち、直線で抜け出すという正攻法のレース運び。川島騎手はフリオーソの持ち味は出したといえるだろう。
 ところが今回ばかりはボンネビルレコードのパフォーマンスがその上をいっていた。スタート後はいつものとおり中団から。縦長の展開で先頭からはかなり離れていたため、向正面の中間あたりからロングスパート。4コーナーではフリオーソの直後まで迫り、直線でじわじわと差を詰めると、残り100メートルで並びかけ、3/4馬身前に出たところがゴールだった。
 07年春に中央へ移籍したボンネビルレコードは、これでダートグレード3勝目。いずれも中央所属馬として獲ったタイトルだが、すべて鞍上は大井の的場文男騎手。息が合う、手が合う、というが、鞍上鞍下のこれほどの名コンビもめずらしい。中央入り後、的場騎手の手綱では5戦3勝、2着2回というほぼパーフェクトの成績だ。

 
的場文男騎手
 馬場が軽いので、勝つ馬はレコードが出るだろうとは思っていました。相手はフリオーソかなという感じで、4コーナーでは射程に入れました。手ごたえが一緒だったけど、並んだときに勝てると思いました。 
 
堀井雅廣調教師
 この馬は的場さんが乗ったときはいつも安心して見ていますよ。でも今日は負けたかなとも思ったんですが、さすが的場さんですね。こうやって地方に帰ってこられて、勝つことができてうれしいです。JBC(クラシック)に直行する予定です。
 
 

 ボンネビルレコードは、今年、園田競馬場(1870メートル)で行われるJBCクラシックJpnIの優先出走権を得た。「的場さんが乗れればJBC(クラシック)を使います」と堀井雅廣調教師。昨年の帝王賞、今年のかしわ記念に続き、JBCの大舞台でGI・3勝目を目指すことになりそうだ。

 

取材・文:斎藤修
写真:いちかんぽ


 
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