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2017年5月31日(水) 浦和競馬場 1400m

3コーナー手前で一気に先頭
強豪牡馬相手に4馬身差圧勝

 2017年も早いもので半年近くが過ぎようとしている。汗ばむ季節となり、さきたま杯JpnⅡが行われた浦和競馬場には多くのファンがつめかけ、より熱気を感じさせた。
 今年も強力な中央馬たちが参戦。マイルチャンピオンシップ南部杯JpnⅠを連覇しているベストウォーリアが1番人気に推され、2番人気にはフェブラリーステークスGⅠの覇者モーニン、3番人気にJBCレディスクラシックJpnⅠ連覇中の女王ホワイトフーガ、4番人気にはJBCスプリントJpnⅠの覇者で、10歳になった今も衰えを感じさせないドリームバレンチノという、GⅠ/JpnⅠ勝ち馬が上位人気を独占した。
 終わってみれば、女王ホワイトフーガの強さが際立ったレースとも言えるだろう。この5歳牝馬はどこまで進化してくのだろうか。牝馬の勝利はメイショウバトラー以来10年ぶりとなった。
 ホワイトフーガは、圧勝した前走マリーンカップJpnⅢでは口を割って道中行きたがるシーンも見られたが、今回は距離が200メートル短縮したぶん、折り合えたことが大きかったと、コンビを組んだ蛯名正義騎手は振り返った。
 レースは、中央から移籍2戦目のカオスモスが前半600メートル36秒3のペースで進めていき、2年前のNARグランプリ2歳最優秀牡馬アンサンブルライフ、岩手のラブバレット、外には前走しらさぎ賞を制したニシノラピートが続いて、地方馬が先団を形成した。その後ろからベストウォーリアで、ホワイトフーガは外めを追走。ドリームバレンチノとモーニンも追走していった。
 3コーナー手前、ホワイトフーガが、前で4頭並んだ外から一気に先頭に躍り出て、ライバルたちを突き放しにかかったシーンでは、場内から歓声が沸き起こった。「後ろからこられるのも嫌だったし、前にはベストウォーリアもいたので、自分で動けるなら動いていこうと思いました。前半折り合えたからこそ、動いていけました」(蛯名騎手)。
 ホワイトフーガは強豪牡馬勢を突き放し、2着のモーニンに4馬身差をつける圧勝。勝ちタイムは1分25秒7(良)。3着にはベストウォーリア。地方馬最先着は4着のアンサンブルライフで、岩手のラブバレットは5着だった。
 女王ホワイトフーガはこれで7つ目のグレードタイトル奪取となり、南関東全4場での重賞制覇を決めた。昨年のさきたま杯JpnⅡは出遅れて力を発揮できずに涙を呑んだが、今年はその雪辱を果たした形だ。
 高木登調教師の話しでは、今後はオーナーと相談をして決めていくそうだが、去年と同じスパーキングレディーカップJpnⅢから秋に向かっていくようだ。今年は何と言ってもJBCレディスクラシックJpnⅠ・3連覇の期待がかかる。その偉業に向けても視界良好、あらためて女王強しをアピールした。
蛯名正義騎手
この馬の強さを見せることができました。58キロを背負うことも多いので、前走より2キロ軽い56キロで走れたのもよかったですね。ゲートから普通にいいリズムで出て、道中もスムーズに回って来ることができました。強かったです。
高木登調教師
メンバーもそろっていたし、小回りはどうかなと思っていましたが、こういう勝ち方ができてびっくりしました。最近落ち着きが出てきたことがプラス体重にもつながっていると思います。蛯名騎手もうまく乗ってくれました。

地方馬最先着の4着に入ったアンサンブルライフ

取材・文:高橋華代子
写真:早川範雄(いちかんぽ)