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レースハイライト
 
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2010年12月23日(祝・木) 名古屋競馬場 2500m

競走成績Movie

好位から直線抜け出し粘り込む
得意の名古屋で引退の花道を飾る

 ダートグレード最長距離の2500メートルで争われる名古屋グランプリJpnIIは、翌週に東京大賞典JpnIが控えていることもあり、実績馬が分散化傾向なのは例年のこと。マイネルアワグラス、ワンダースピードはこの路線の常連だが、ダートグレード初勝利を狙うマカニビスティー、シビルウォーの2頭は、いわば新興勢力。地方勢では、牝馬ながらホッカイドウ競馬の3歳三冠馬に輝いたクラキンコの遠征に注目が集まった。
 逃げたのは地元期待のマルカハンニバルで、ワンダースピードが2番手を追走。直後にクラキンコとマイネルアワグラスが続き、マカニビスティー、シビルウォーは後方からと、ゆったりした流れをそれぞれの位置からレースを進めた。しかし直線では、上位4番人気までを占めた中央馬4頭の争いに。
 4コーナーで先頭に立ち直線で単独抜け出したワンダースピードに、ゴール前でマカニビスティーが猛追。「交わされたと思った」というワンダースピードの羽月友彦調教師に対し、「交わした」と思ったのはマカニビスティーの矢作芳人調教師。しかしそれはゴールを過ぎてのことで、ワンダースピードがハナ差で先着していた。
 2馬身差の3着にシビルウォーが入り、1番人気のマイネルアワグラスは4着。地方馬最先着は逃げたマルカハンニバルだが、マイネルアワグラスからは5馬身も離れされていた。ペースが上がった3コーナー過ぎでついていけなくなったクラキンコは8着。さすがに牡馬一線級とのダートグレードの壁は厚かった。
 勝ったワンダースピードは、昨年のこのレース2着のあと9カ月半の休養。復帰後の2戦がともに2桁着順だったため、ここで引退と決めて臨んだ一戦だった。「年齢的に限界なのかなと思って、厳しいかなという覚悟はしていました」と羽月調教師。しかし一昨年このレースを制し、名古屋コースはここまで4戦1勝、2着2回、3着1回。得意のコースで本来持っていた力を呼び起こし、見事に引退の花道を飾ることとなった。
 惜しかったのがマカニビスティーだ。東京ダービーを制したあと、中央に戻っての2戦はともに惨敗だった。「道中なかなかハミをとらないので、地方の交流重賞のペースが合っている」と矢作調教師。残念な2着ではあったが、マカニビスティーにとっては将来への期待が持てる好走だった。
 なお、調教師試験に合格した地元名古屋の倉地学騎手は、このレースが現役最後の騎乗となった(ショウケイ、11着)。長丁場ゆえペースが落ち着いた2周目のスタンド前を通過するときには、ファンから大きな声援が飛んでいた。
小牧太騎手
名古屋に来たら、返し馬から気持ちよく走ってくれるんで(このコースが)大好きなんじゃないですか。誰も突いてこないし、勝ってくださいというペースでした。休養が長かったんで、本来の力は戻ってなかったです。でも自分の競馬はできたし、最後に勝ってよかった。ミルコ(デムーロ)にも勝ててよかった。
羽月友彦調教師
(ここ2戦は)気力が切れていたかなという感じが見られましたし、もちろん肉体的な衰えもありましたし、あまりボロボロになる前に引退させてやりたいなと思っていました。これでもう引退なんですけど、最後によく走ってくれました。ほんとにいい形で終われてよかったです。

取材・文:斎藤修
写真:森澤志津雄(いちかんぽ)

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