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2008年10月13日(祝・月) 盛岡競馬場 1600m

 

年齢も休み明けも関係なし、ゴール前抜け出し3連覇達成

 ブルーコンコルドの3連覇か、それともワイルドワンダーによる世代交代か。ファンが出した回答は、わずかに後者。ブルーコンコルドの単勝が2.2倍、ワイルドワンダーが1.8倍というものだった。
 しかし、実際のレースで出された回答では、2頭の明暗がくっきりと分かれた。
 4番手を追走していたメイショウバトラーが3コーナー過ぎで先頭に立つと、直線で後続を離しにかかった。しかし坂のある盛岡の直線で、これをじわじわと追い詰めたのがブルーコンコルド。ゴール直前で並びかける間もなく突き放し、2馬身差をつけた。
 見ている者にとっては、一旦はこのままメイショウバトラーが押し切るかという勢い。3連覇はダメかとも思わせたが、「3年間で一番楽に勝てた」と幸英明騎手。
 メイショウバトラーが2着に粘り、道中ブルーコンコルドを前に見る位置でレースを進めたワイルドワンダーは、直線で離され3着に終わった。
 ブルーコンコルドにとっては過去2年連続で制している得意なコース。しかも今年、ワイルドワンダーとの2度の直接対決、フェブラリーステークス、かしわ記念の両GI(JpnI)でいずれも先着しているにもかかわらず、1番人気を譲ることになったのは、8歳という年齢に加え、5カ月の休み明けが不安視されたのだろう。しかしその勝ち方は、あまりにも鮮やかなものだった。
 服部利之調教師は「さすがに8歳で、5カ月の休み明け。9月に栗東に戻って状態はどうかなと心配していました。ただ、盛岡に来てパドックの様子を見て、これなら恥ずかしくない競馬をしてくれるだろうと安心しました」と、レース前から手ごたえを感じていたようだった。昨年の南部杯以来の勝利となり「GI(JpnI)7勝目はほんとうにうれしい。あとひとつ、8冠目といきたいね」と、目標にするのは当然JBCだが、「若いころは勢いで2000メートルまでいいレースをしてくれたけど、年をとって、やっぱりこの馬が向いているのは1400〜1600」と。
 ブルーコンコルドのJBC・3勝目は、あらためてスプリントで狙うことになる。

 
幸英明騎手
  今まででいちばん強い競馬をしてくれたんじゃないでしょうか。ワイルドワンダーがうしろから来ているのがわかっていたし、マークしていたメイショウバトラーが先に行ったので、それを目標に追い出しました。3連覇は、意識していたわけじゃないけど、達成できてうれしいです。  
 
服部利之調教師
  3コーナーでメイショウバトラーを射程圏に入れていたので、安心して見ていました。休養明け初戦にしてはいい競馬をしてくれました。がむしゃらさがなくなってきている部分はあるけど、肉体的な衰えはありません。このぐらいの仕上げで、この馬本来の競馬ができるというのは、8歳にしてよくやってるなと思います。
 
 


 


 

取材・文:斎藤修
写真:いちかんぽ


 
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