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2008年7月7日(月) 福山競馬場 1250m

 

これが交流レースの怖さ、4番手に控えた伏兵がレコード勝ち

 昨年の第1回は水沢競馬場で行われたオッズパークグランプリ。今年は福山競馬場での開催となり、福山では記念すべき初のサラブレッドによる地方全国交流レースとして行われた。
  フルゲートは10頭だが、東海から3頭、南関東から2頭、金沢、高知から各1頭、そして地元福山勢はサラブレッドのエース格ともいえる2頭。残念ながら兵庫のノーモアウォーは出走取消となり、9頭によって争われた。
 実績ではダートグレードを勝っている名古屋のキングスゾーンが断然。大井のB級で連勝中のラストチャンピオンとの組み合わせが断然人気となったが、やはりそこは普段対戦がない相手同士の交流戦、人気どおりの結果とはならなかった。
 4コーナーポケットからのスタート。スタンド前の直線での先行争いは、地元の快速馬アブソルートウインがハナを奪いに行くかと思われたが、控えたのか、それとも行けなかったのか、キングスゾーンがハナを主張。外から高知のマリスブラッシュ、さらにラストチャンピオンがからみ、前のペースが速くなった。これで、離れた4番手から楽に追走できたのがマルヨスポットだった。4コーナー手前で前の3頭を並ぶ間もなく抜き去ると、直線を向いて手ごたえが一杯になったキングスゾーンとの差をあっという間に広げた。尾島徹騎手はゴールで会心のガッツポーズ。コースレコードでの快勝となった。

 
尾島徹騎手
  キングスゾーンが強いかと思っていたけど、前3頭が競り合ってくれたので楽にレースができました。思いどおりの理想的な展開になりました。内にササる馬なので、小回りのコースは逆にレースがしやすかったです。  
 
柴田高志調教師
  前回の1400メートル戦は、あまりにも走らなすぎた。今回は追い切りの動きもよかったし、前の3頭が競り合ってくれたので、展開がこの馬に向きました。もう7歳ですが、JBC(スプリント)に出られるものであれば、出てみたいですね。
 
 

 道中は後方3番手に控えていたマチカネモエギも直線で追い込み、マルヨスポットに1馬身差まで迫る2着。キングスゾーンはようやく3着に踏みとどまり、遠征経験豊富な東海勢が上位3着までを占める結果となった。
 「内のアブソルートウインが行くと思ったけど、外から来られて厳しい展開になった」とは、キングスゾーンの安部幸夫騎手。さすがに小回りコースだけに、外の馬に行かせるわけにいかず無理にでもハナを主張せざるをえなかったのだろう。まさにそれが交流レースの難しさでもある。

 そして最近全国区での健闘が目立つのが高知勢。マリスブラッシュは5着に敗れたとはいえ、キングスゾーンに真っ向勝負で競りかけ、勝ち馬からコンマ8秒差に粘ったのは価値がある。高知移籍後の遠征は今回が初めてだったが、経験を積めばさらに上を目指せる力はあるだろう。

取材・文:斎藤修
写真:桂伸也


 
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