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『 鯱の門を抜け栄城に入る 』




北は北海道から南は沖縄まで、日本全国の競馬ファンの皆様、いかがお過ごしでしょうか。佐賀競馬の実況放送を担当しています、中島英峰です。いよいよダービーウイーク開幕まで、あと10日余りとなりました。実はつい最近まで、有力馬をピックアップして九州ダービー栄城賞のレース展望を書いてみよう、と考えていました。ところが現在の九州3才馬の力関係を、全く分析出来ません、申し訳ございませんでした。私に競馬予想の才能は無いことが、今更ながら判明しました。そこで今日の話題は、5月16日の日曜日に佐賀競馬場で実施されました、鯱の門特別です。このレースは、栄城賞への優先出走権をかけた、最後のステップ競走として行なわれました。

ところで栄城というのは、佐賀城の通称です。佐賀城は、江戸時代の初頭に完成した、佐賀藩鍋島氏の居城です。亀甲城、沈み城、葉隠城などとも呼ばれています。残念ながら、幾度も火災に見舞われたため、城の建造物は大半が焼失してしまいました。その中にあって、鯱の門は、国の重要文化財として残っています。以上、私は詳しく知りませんので、簡単な説明しか出来ません。ただ少なくとも、鯱の門と栄城、これらの繋がりは明らかです。そして佐賀で行なわれる競馬の特別競走と重賞競走に、それぞれの名称を持たせた担当者の想いは、一連の流れに沿うものでしょう。栄の国に暮らす、優駿の物語です。鯱の門特別を抜けたら、そこは栄城賞だった。
セブンワンダー ダンツウォッチ


日曜日の佐賀競馬場は快晴、馬場状態も良。当日は風が緩やかで、日差しの中に立っていると、汗ばむぐらいでした。鯱の門特別は、3才1組の11頭立、距離は1750米です。ほとんどの出走メンバーが、特別競走の優勝経験はありません。更に今年行なわれた中距離レースで、勝利実績を持つ馬は1頭だけでした。このステップ競走で、九州ダービー栄城賞への優先出走権を獲得するのは、1着馬と2着馬だけです。九州競馬ファンの視線が、向正面の中間地点に集まります。枠入りは滞りなく終わって、ゲートが開きました、大きな遅れはありません。

先行争いから抜け出したのは、快速自慢の逃げ馬です。最内枠から、見事に先手を取りました。これでは他の先行タイプの馬達も、強引に競りかけることは出来ません。その中にあって、外枠のスタートから押し上げてくる馬が1頭います、セブンワンダーでした。実はこのセブンワンダーと南谷圭哉騎手は、二回前の開催で行なわれた1750米の特別競走を、四番手から動く競馬で大敗しています。しかし続く前走、短距離1400米の特別競走は、二番手から伸びる競馬で圧勝しました。勢いに乗って臨む今回の開催は、二度目の中距離への挑戦です。どうやら今回のレースで前回と同じ戦法を取ることは、陣営にとって当初からの決定事項だったようです。

セブンワンダー 南谷圭哉


セブンワンダーは、逃げ馬の直後の外二番手を追走する状態のまま、序盤から中盤まで大きな動きを見せませんでした。ところが終盤、三番手以降の集団が、先行している両馬に付いて行けません。おそらく南谷圭哉騎手は、最後の直線を迎える手前で勝利を確信した、と私は思います。レースの結果、セブンワンダーにとって二度目の中距離特別は、余裕の勝利でした。前回の1400米そして今回の1750米、特別競走を圧勝での連勝劇、お見事です。

離れた2着争いは、際どいゴールでした。既に重賞競走での上位入賞経験を持つ牝馬と、壮絶な追い比べを演じたのは、ダンツウォッチでした。ダンツウォッチのスタートの出脚は上々でしたが、他の先行馬達が押し上げる展開の中、序盤の位置取りは中団。おそらく新原健伸騎手が、レース前に思い描いていたポジションより、少し後ろになったでしょう。その後も後方集団の一角を構成する形のまま、終盤を迎えます。勝負所から動き始めてからは、上記の牝馬と共に追い上げて、並ぶように最後の直線に入りました。馬体を接したまま、お互い一歩も譲りません。競り合いを制しての2着で、ダービーへの優先出走権を手にしたのは、ダンツウォッチでした。

ダンツウォッチ 新原健伸


鯱の門特別は、優駿にとって生涯で一度しか経験出来ない競走への、出走権をかけた最後の戦いでした。やはり出来ればここを勝って、堂々と臨みたい。仮にここを勝つことが出来なくても、全力で挑みたい。この日の各陣営の願いは一つ、愛馬と共に大舞台へ立つ権利を手にすることでした。そして勝ったセブンワンダー陣営と2着のダンツウォッチ陣営は、胸を張って九州ダービー栄城賞に駒を進めます、ご声援をよろしくお願いします。

さて今日も最後に、5月の九州競馬の開催日程をご案内させて頂きます。今週は、荒尾競馬が21日の金曜日、続いて、佐賀競馬が22日・23日の土曜日・日曜日です。それでは全国の競馬ファンの皆様、今週も地方競馬でごゆっくりとお楽しみ下さい。






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