本番につながるか!?
16日(日)、岩手ダービーダイヤモンドカップ・トライアル七時雨賞が行われました。
ダイヤモンドカップにつながる一連の競走はこれが最後。いよいよ本番を迎えるだけとなりました。
前回お伝えした通り、ロックハンドスターは出走せず、12頭のメンバーによって争われることに。
人気を集めたのは、阿久利黒賞2着のイシノウォーニング。
次いで同レース3着のダークライ、日高賞は振るわなかったものの
あやめ賞を勝っている牝馬ダイメイジュエリーと続きます。
ファンファーレが鳴って、さあ発走となるはずが・・・
グラドルが枠入りを嫌って、各馬の輪乗りの時間が少々長引きます。
が、それほど入れ込んでいる馬は見当たらず
全馬揃ったスタートが切られました。
ポンと出たのはダークライ、鞍上の山本政は出ムチを入れて前に行きます。しかし、行き脚がつかないのか外から来たセイントビーナスの高橋にハナにたたれてしまいました。
更にイシノウォーニング、ヒバリエクスプレスも加わって、4頭が先行集団を形成、その次の集団の一角にダイメイジュエリーがポジションをとり、中団やや後ろからモエレフットライト、キングレオ、後方からサクラエルセダン等が続くちょっと速い流れ。
コーナーワークとセイントビーナスが控えたことで
1コーナーで主導権をとったダークライでしたが、向正面に入ってすぐイシノウォーニングに並びかけられる厳しい展開に・・・。
これに拍車をかけるように、3コーナー手前に差し掛かるとダイメイジュエリーが加わってくるではありませんか。
この3頭が4番手以下を7〜8馬身引き離した状態で直線コースに向いてきました。
この時点で感じたのは・・・
少しずつポジションを上げてきたモエレフットライトがどこまで迫れるのか?
でした。
もちろん、少し流れが速いなとは思ったものの
先行3騎が粘りきることも想定してはいましたけれどね。
モエレフットライトは内を伸びて差し切っての勝利、着差は4馬身でした。
前回書いたように
距離の経験があるのはモエレフットライトだけ。
小林に乗り替わっていたこともあって常にマークをしていたんです。
逆にマークが甘かったのがサクラエルセダン。
決勝線の少し手前で2着争いに加わりそうな印象を持ったのですけど・・・
立て直すだけの時間がなく
ちょっと悔いの残る喋りになってしまいました。
(すみません)
それにしても
ダークライは実にしぶとい!!
後で聞いたら前半は37秒台と通常より2〜3秒も速い超ハイペース。
上りは42,5秒とバタバタのぺースでも、追い込んできたサクラエルセダンをアタマ差退けちゃうんですもの!
ロックハンドスター不在の競馬でしたから
ダイヤモンドカップにつながるのか?というと
なんとも言えないところはありますが
距離を経験している点は本番でも大きなアドバンテージになることでしょう。
最後に管理する佐藤祐司調教師のお言葉
距離経験があるのは有利になるとは思っていたけれど
今日はハイペースにも助けられたね。
調教を見る限り、右回りよりも左回りの方がスムーズに走れるようだ。
とのこと。
ダイヤモンドカップについても
いろいろと水を向けてみたのですが・・・
強いのがいるからと
終始控えめな先生でした。
では、また。
〜打倒エレーヌ、その先に栄光が…〜
もう早いもので、ダービーウイークまで、あと2週をきって、ダービーへのトライアルレースも、ほとんど終わって、来たるダービー本番に向け、ファンの皆様も勝ち馬検討に余念のないことかと思います。今年のダービー出走馬が、どんな顔ぶれとなるのか。これを考えるだけでも頭を悩ましてしまいます。
先日の5/13、園田競馬場て゛行われた、のじぎく賞を優勝したのが、笠松のエレーヌ(牝・山中輝久厩舎)で重賞4連勝。通算5度目の重賞勝利。今年新設された、GRANDAME‐JAPANの3歳シーズン初代女王の座を、ほぼ確定させました。今後のエレーヌは、東海ダービー、そして関東オークスへ向かい、とりわけ、次走の東海ダービーでは、堂々の主役となり、他馬の挑戦を受ける立場。どんな走りを披露するか、一番の注目でしょう。
今回、ご紹介しておきたいのは2頭。まずは、笠松のコロニアルペガサス(牝・山中輝久厩舎)で、こちらはGRANDAME‐JAPANの3歳シーズン、エレーヌに次ぐ、ポイント2位。この馬だけ、初代女王へ逆転の可能性が残ってはいます。
水沢、さらには佐賀でのレースは、いずれもエレーヌの2着。この馬の長所である、長くいい脚を持続できるところを活かした、ロングスパートで、出し抜こうとするも、エレーヌの切れ味鋭い末脚に屈してしまった。さて次の対戦では、どんな手を打ってくるのか。ジョッキー次第ではありますが、出足がいいタイプには思えないものの、多少無理してでも、初めからペースを作るようなレース、先行策でないと、打倒エレーヌは厳しいのではないでしょうか。切れ勝負ではなく、スタミナ勝負に持ち込めたらと、期待してみたくなります。
続いて、ご紹介するのが生粋の名古屋嬢である、メモリーキャップ(牝・塚田隆男厩舎)です。今年3月いっぱいは、荒木市雄厩舎の所属でしたが、荒木調教師が勇退され、4月から塚田厩舎へ転厩。
2歳時は、デビューから無傷の3連勝の活躍。6戦4勝の好成績。勝利したレースは、2着馬にコンマ6秒差以上をつける内容。強さと脆さが同居している印象を受けました。
年が明けて、2月に行われた笠松のゴールドジュニアで2着に入ってから、再び軌道に乗り出した。その次のレースで中央挑戦。中京競馬場で行われた、沈丁花賞でエレーヌに先着。メモリーキャップは、勝ち馬にコンマ7秒差の6着。一方のエレーヌは、勝ち馬にコンマ9秒差の9着。このレース、メモリーキャップは、内枠を最大限に活かして、コースロスなく競馬ができていました。左回りや距離の違いこそありますけど、内枠を引いて、好位のインで無理なく、レースの流れに乗れば、前走の駿蹄賞3着からの巻き返し、あってもいいと思うのですが… デビューからずっと、この馬の手綱をとっているのが、倉地学騎手。昨年はダイナマイトボディとのコンビで、初のダービージョッキーに輝きました。大舞台に強い倉地騎手。2年続けてのダービージョッキーとなれるか。人馬ともに注目のコンビです。
今年の東海ダービーは、エレーヌが中心となるのでしょうが、他の陣営にとっては、エレーヌだけを意識するわけにも、いかないでしょう。ダービー出走馬を送り込む陣営の、練りにねった作戦が、どのように展開されていくのか、興味深くレースを追っていきたいですね。